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シルバーの手錠が、俺の両手首で怪しく光っていた。
捕獲されたのか俺?
「な……っ……!」
「暴れるなって言っただろう?」
声が急転直下、おぞましい程に冷たい。
怒ってんのかこいつ?
ふざけんなよ、怒ってるのはこっちだ。
「てめぇ……、何やってんだよ!」
「見ての通り、拘束プレイ?」
静月は憎たらしいほど、平然と真顔で言った。
そして、身動きできなくて狼狽している俺を、いきなりうつ伏せにすると、後ろからベルトを外し始めた。
うぎゃ!
「おまっ……!」
「可愛い葵、嫌がっても怒っても無駄だよ、それってより俺を興奮させるだけだから……」
ベルトを外させないように身体を捩り、めいっぱい抵抗を試みる俺の背後で、変態じみてとても嬉しそうな声がする。
「おぃぃ!おまえ頭打ってんじゃないのか?」
「このまま無理矢理犯すのもいいね」
アホかぁ!
変態、変態、めちゃ変態!
「変態!どきやがれ!」
振り向いて抗議したいが、静月の全体重が圧し掛かってる為、頭を横に向けるのが精一杯だった。
「静月てめぇ、こんな強姦まがいなことしていいと思ってんのかよ!」
「強姦?冗談でしょ、終いには喘いでもっとっておねだりするくせに」
「ないわ!!!もう、絶対ない!」
あってたまるか!
俺のイケメン人生の沽券に関わる!
男にイカされ喘ぐとか……ナイナイナイ、絶対あってはならないだろう!
この前は……、すっかり欲に溺れて……そうかもだったけど……、今日は怒ってんだ!
おまえの玩具にはならないんだよ!
「ふざけんな!クソ野郎!殺すぞ!」
と、怒鳴ったところで、次の瞬間下着とズボンが降ろされ、俺のぷりケツが静月の目の前で露になった。
あまりの羞恥に頬が火が点いたように熱く、情け無さにも心が折れそうになる……。
「前も思ったけど、葵のおしりって形が良いからそそられるよ」
と言って撫でたものだから、制御の効かない身体の震えや、悔しさと恥ずかしさと怒りがごちゃ混ぜになって、身動き取れない苛立ちからシーツに顔を埋めて身悶えた。
俺はこの状況にショックで少々パニックに陥りながら暴れてみるが、身体は抑え込まれたまま静月の手は止まる事無く移動して、次はシャツのボタンを外し、俺の乳首を弄り始めた。
く~~~っ……。
やめい!!
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