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「ん……、せん……せ……、はやく……ぅ……」
一体どういう状況だよ?
まじでやるんじゃねーだろうな?
俺は振り向きたくて振り向きたくて……、それでも誘惑に勝てずにそっと振り向くと、ベッドの上でシャツを開けた瑛斗の乳首を舐めている長瀬がいた。
わぉ!!!
思わず俺は起き上がり、文句を言った。
「てめーら、いい加減にしろよ!」
「煩いよ外野は」
長瀬がチラリと俺を見ながらそう言ったが、その手は乳首を弄っており、瑛斗は身体をくねらせ喘ぎまくっていて、すでに俺の事など眼中に無さそうだった。
「せんせー、早く……服を……脱がせて……」
「ごめんな、こいつが煩くて」
そう言って、長瀬は瑛斗にキスを落としてから、腰を浮かした瑛斗のズボンを剥ぎ取った。
「お……おまえら!」
他人のヤル場面を見るとは……、流石の俺も赤面物で……。
居た堪れない?
「はやくぅ……」
何が早くだ!
こいつは俺の存在を意識しながら寧ろ喜んでいて、熱烈に教師を誘っている。
「よしよし……いい子だ」
お前もおまえだー、教師だろうぉぉぉ!
長瀬は自分のベルトに手を掛け、ガチャリと外す。
うへぇ!
「お前ら~~!」
「煩いなぁ、観客は黙って見ててよ……」
薄目を開けた瑛斗が、不満気に俺をチラ見した。
「観客じゃねーわ!」
「瑛斗、こいつの事はほっとけ、俺を見てろ」
「うん……、早く……せんせ……挿れて……」
そして長瀬がジッパーを下ろし始めた。
やめろやぁぁ、ズボン降ろすんじゃねーよ!
センコーだろうがてめぇわ!
長瀬がやはり俺を見てニヤリと笑ってブリーフに手を掛けたので、俺は居た堪れなくてその場から出てきた。
長瀬のチンコとか見たくねーよ!
それに何だよ、こんなに開けっ広げにヤッてんじゃねー!
だいたい瑛斗は静月とどうなってんだ?
昨日の静月の相手は瑛斗じゃ無かったのか……?
そんなことを考えながら歩いていたので、前から来た人物にぶつかってしまった。
「あ、ごめ……」と、顔を上げて謝った相手は、こともあろうに静月だった。
あうち……。
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