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「う……、あぁ……ぁ……」 ぐちゃ、くち……くちゅ……、静寂な室内に卑猥な音が零れる。 リングは外してくれて一度は射精できたものの、獣ののように後ろから静月に突かれて、射精を繰り返していた。 咥え込んだアナルから溢れた静月の精液が、太股を伝って零れ落ちているのを感じて、何故だかそれは雌になったような気分にさせられ、情けないような気分になったが、奇妙なものでそれはそれで何故だか興奮した。 この背後の獣は、何度俺の中に種付けしたのかわからないくらい、執拗に俺を求めて解放しなかった。 ほんと、野獣だなこいつ……、どんだけ絶倫なんだよ……。 どっちにしろ、泣きそうなほど欲の波は果てしなく続いていた。 「し……し……ずき……、もう……だめ……」 「葵……、ダメじゃないだろう?もっとだろう?」 「い……や……、んぅ……あぁぁぁ」 悶え苦しむ俺を見て、喜んでいる静月の顔が浮かんで悔しかった。 時に激しく、ぐちょぐちょに中を掻き回され、スピードを落とした時には内壁を何度も擦られる感覚に、堪らないほどの快楽を与えられて、精子が枯渇してもイキは治まらず、俺は失神寸前だった。 「もう……い……ぃ……、やめ……」 快楽がこれほど苦しいとは……。 その時、静月の動きがピタリと止んだ。 え……? 静月が俺の髪の毛を掴んで横を向かせた。 そしてズルリと猛ったモノを一気に引き抜いた。 あぁぁぁ、俺の下半身に空虚さが襲う。 今、止める? またか……、止めろとは言ったが……いや、寧ろ今は止めないで……。 いや……ぁ……、……こんなの……辛すぎる……、欲の行き場を無くして中途半端に身体が火照る。 頭が変になる……。 「静……月っ……?」 そして身体を起こされ、俺は軽々と仰向きにさせられる。 静月の顔は高慢そうに口の端を上げて微笑んでいた。 「続けて欲しいのなら自分で俺の上に乗って」 ベッドに座って静月がそう言った。 その猛った息子に乗っかれと言うのか? むーりー。 「嫌だ」 「どうして?女子にはやらせてんでしょ?自分がやるのは嫌なの?」 「嫌だ!」 それとこれとは別だろう、女のように腰とか振れるか! 「我儘だね葵は、ほら、来て……」 静月に手首を引っ張られる。 「嫌って言ってんだろーが!」 自ら静月のモノを咥えるとかできるわけがない! 俺は女じゃねーし!

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