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「怒るなよ」 俺は静月家の車の後部座席に座り、隣でニヤついている静月を睨みつけながら、怒りを隠せなかった。 向かう先は俺の家、なぜか一緒に行くと言ってきかない、制服を着た静月が横に居る。 車の時計は午後八時三十分を表示していた。 「何が任せてだよ!」 静月は俺の手に指を絡めてきて、それを振り払おうとしたが反対にきつく握りしめられ放してくれない。 なんで車の後部座席で男と手を繋がなきゃいけないんだよ……と、反抗心を秘めながら隣を再び盗み見したら、口角を上げ満足そうに微笑んでいたので、俺を更に苛つかせた。 あの後、浴室を出た俺たちは寝室へ戻り、何時の間にか綺麗にプレスされていた制服を、ノロノロと着替えていたら、それを見かねたのか途中から静月が着せてくれた。 だが、褒美にお礼のキスをせがまれたところから怪しくなって、結んだばかりのネクタイを、再び緩めてシャツのボタンをゆっくり外し始めた。 「おい……な、なにやってんだよ……」 「しー、黙って」 「……じゃ、ねーだろ!」 ボタンを外すことに集中していた静月の伏し目がちだった瞳が、ふと俺を見上げた。 その有無を言わさぬ暴君のような鷹揚さと、キラキラした輝きを宿した瞳に、怒りが込み上げてきたが、何故だか少しばかり胸のざわめきを覚えた。 何だろう……、このどっち付かずで不可思議な気持ちは……。 静月の手が俺の頬に触れてキスを落とされ、もう片方の手はシャツの中へと手を忍び込ませては身体を撫で回している。 ダメだダメだ、流されてる場合じゃ無い! 「……て……っめぇー、いい加減にしろよ!」 静月を跳ね退けようとしたら制服のジャケットを頭上で中途半端に脱がされ、両手を縛られる形で返って身動きができなくなった。 そして、うつ伏せにされるといきなりズボンを下げられ、そのまま腰を高く上げられたと思ったら、ローションを垂らされいきなり挿入される。 てか、おまえ何時の間に勃起してたんだよー! 「んぐぅぅ……!!!」 犯されるぅ! 「暴れてもいいよ、制服プレイって凄く燃えるから」 「うるせぇぇぇぇっ!この変態がぁ!」 マジ変態! なのに静月の後ろから回された手が肋骨から胸へと移動するにつれ、元々敏感になっていた身体が疼いてきて、思わず身を捩ってしまった。 しっかりしろよ自分、もうとっくに限界だってのに、静月の息子を咥えて締め付けてるんじゃねーよ……とか思うんだが、強烈なピストンにうつ伏せになった自分の息子が、シーツに擦れてあっと言う間におっ勃つ始末で……、せがんでジャケットを脱がせてもらい腕が自由になっても、震える指で握りしめる物を探しながら快楽に悶えていた。 「葵は何もしなくていいよ……この体制だとキツクないでしょ?」 確かに身体は静月に揺さぶられているのが、枕を抱えてるだけでイキそうだった。 静月の言うように学校の制服でのプレイってマジで感じるよな……、イケナイことしてるようでゾクゾクする……、ほんとは俺も同感だ……。 「あぅ……あん……あっ……ん……っ」 思わず声が出た。 「もう感じちゃったの?エッチだね葵は、まだだよ……、一緒にイクんだから……」 「んぁ……は……っ、……ぁん……あ……んっ、だめ……いく……んあぁぁ……」 後背位で静月の身体の熱が制服を通して伝わってくるけど、纏わりつくシャツがもどかしく、男同士と言う有り得ない状況、そして罪悪感……又は犯されてるようなマゾっ気を引き出されてより興奮が増した……。 俺もかなりエロ好きな変態かも……、静月のこと言えねーわ……。 後ろから首筋を舐められ肩が敏感に反応する。 「う……ん……ぁぁ……」 頭を捕まれ横向きにされると息もできないような濃いキスで迎えられ、後ろからがっちりホールドされた身体が揺れて、動物の交尾の如く激しく静月に思うがままに俺は操られる。 抵抗できないのはその先の絶頂を知ってるからで、すでに疲労の残る身体だったが、強烈な快楽の上書きに、出るのは喘ぎ声ばかりで悪態のひとつも吐くことができなかった……。 それから再び俺は静月にねっちりと弄ばれたのだった……。

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