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第一章・6

 暁斗の言葉に、昴の顔はどんどん真っ赤に火照っていった。  わなわなと震える唇からようやく絞り出した声は、悲鳴に近いものだった。 「失敬な! 相手を見て物を言え! 僕は男だ!」  かんかんに沸騰している美しい主人をきょとんとした顔で見た後、暁斗は喉の奥で小さく笑いながら訂正してきた。 「そうではなくって、一緒に遊郭へ遊びに行きませんか、というつもりだったのです」 「あ……」  血が一瞬にして引いた後、ものすごい勢いで顔に昇っていった。  お子様扱いされてからかわれた事に、今気が付いた。  耳まで赤くして、眼からは涙が滲みそうだ。 「知らん!」

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