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第一章・28

 なんて淫靡な光景だ。  気高い年下の主人が、今まさにこの手に堕ちる。  暁斗は、ぺろりと舌で唇を舐めた。  忘れまい、この肢体。  二度とこのような機会は、あるまい。 「やッ! やぁあ! ぃやッ! あッ、あッ、あぁあああ!」  勢いよく、昴が自身を吐き出した。  白い、大量の淫液が飛び、その飛沫は暁斗のはだけた浴衣から覗く胸元まで達した。 「はあッ! はあッ! はッ、はッ、あぁあ……」  たちまちのうちに、ぐったりと力の抜けてゆく体。  閉じた瞼の長い睫が濡れている。  その紅く染まった頬にまで、涙の痕がある。

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