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第二章・13
熱く激しい口づけを終え、ようやく顔を離して昴の眼を見た。
蕩けて色気の増したまなざしが、こちらをうかがってくる。
もうおしまいですか? 昴様。それとも……。
「やっぱり」
「え?」
「やっぱり、暁斗に触れられても、ちっともイヤじゃない。キスされても、気持ち悪くもない」
暁斗は苦笑いした。
口づけしながら、そんな事を考えていたのか。
まだまだ、愛情を持って応えてくれるには、程遠いらしい。
「なぜだろう、暁斗。なぜだろう」
真剣なその目つきから解かることは、言葉遊びを誘っているわけではない。
心底、自分の気持ちが掴めずにいるのだ、この主人は。
「私のことが、お嫌いですか?」
「嫌いじゃない」
「だから、でしょう」
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