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第二章・20

「構いません」 「やッ、やッ、あぁ、暁斗! もう……ッ!」  暁斗の喉奥に、昴の精液が勢いよく注がれた。  粘りのある舌触り。  独特の匂い。  だが、嫌悪感はない。  昴様のものだと思えば、全く持って平気な事が、おもしろい。  熱い熱いひととき。  それを、冷たく冴えた月の光が照らしている。 (月観て一杯、か。とんだ代物を飲んだものだ)  果てて身を細かく震わせる昴のものを口で丁寧に舐めて清め、さらにウエットティッシュで拭いてやった。  性交の跡形を、微塵も感じられないようにしてあげた。  乱れた服を整え、肩を抱いてやると、素直に身を預けてきた。  こういう仕草もまた、可愛らしい。

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