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第三章・3

 それ以上苛めることなく、暁斗は昴の汚れた体を固く絞ったタオルで清めた。  されるがままに身を任せる、昴。  この事後のひとときも好きだった。  暁斗は僕を大切に想ってくれている、と確認できるような気がしていた。 「さて、寝ましょう」  昴が果てると、その夜の情事は終了。  だが、いつも考えないでもなかったのだ。  僕ばかり出させてもらって、暁斗はこのままでいいのか、と。  そして。 「暁斗」 「はい」 「明日の夜も、会ってくれるかな」 「申し訳ございません。明日の夜は、用がございます」 「そう。ならいいよ」  自分は暁斗の事が好きなのだ、と自覚してから、昴は頻繁に彼の部屋を訪ねるようになった。  好きな人の傍には、いつだって寄り添っていたい。  そして、それが普通なんだと思っていたから。

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