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第三章・13

 そんなそんな、と昴は慌てた。  指一本挿れられただけであんなに異物感にさいなまれるのに、暁斗の……あの長くて太いものをとなると……。  かっかと火照る昴の頬を両手で包み、暁斗は目線を合わせた。 「もちろん、無理にとは言いません。少しずつ、慣らしていきます。我慢できますか」  我慢。  我慢なんて、今までやったことがない。  さっきだって、ほら。ぶどうを一人でぱくぱく食べてしまったではないか。  でも……。 「暁斗、僕の内に挿れたい?」 「できれば」 「やれるようになったら、もう妓館へは行かない?」 「行く必要もございません」  じゃあ、と昴は顔を上げた。  暁斗は僕のものだ。  僕だけのものだ。  暁斗を独り占めできるのなら、どんな我慢だってしよう。

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