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第三章・26

 だが、本人がやる気になってくれればそれに越したことはない。  浴衣をはだけ、下着を脱ぐと胡坐をかいた。 「では、お手並み拝見といきましょうか」 「うッ……」  やはり、本物を生で見ると怯む。  昴はそろそろと、震えながら顔を近づけていった。  先端を、ぺろりと舐めてみる。  ふぅ、と大きくついた息が、頭にかかるのを感じた。  見上げてみると、暁斗が欲情に眩んだ眼で自分を見下ろしている。    もしかして、気持ち悦いのかな。  ちょっぴり得意になった昴は、ぺろぺろと舌先で何度も丁寧に舐めた。  口淫を始める昴に、暁斗は激しく昂ぶっていた。  美しい昴様。  まさか、このような関係に落ちるなど、考えてもみなかった。  まさか、ここまでやってくれるようになるとは、思ってもみなかった。

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