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第三章・28
「今夜、よろしゅうございますか」
アナルプラグは、一番大きいものが挿入るようになった。
昴も、随分苦にせず口でやることができるようになった。
機は熟した、と暁斗は感じていた。
そして、その言葉の持つ意味は、昴にも充分伝わった。
あぁ、ついに。
ついに今夜、暁斗と結ばれる。
その日は、そわそわと気もそぞろに過ごした。
バラの手入れで間違った枝を剪定してしまっては、しまったとため息をついたが、その息にはどこか性的な熱さが含まれていた。
暁斗も同じことで、やたら張り切って訓練で汗を流していた。
身も心も、やけに熱い。
体を動かして気を紛らわせていないと、いつしか昴の事ばかり考えてしまうのだ。
二人してそれぞれ、そんな落ち着かない一日を送った。
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