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第四章・2

 今日は赤か。  朝食の席で、昴が身につけたバラの色を、柏 暁斗(かしわ あきと)は、そっと確かめた。 (相手をしてやっても、いいよ)  そんな小憎らしい響きの声まで聞こえてくるようだ。  昴と体を結ぶようになってから、しばらく時が過ぎていた。  若く逞しい盛りの暁斗は、毎日でもその美しい体を抱きたいと感じていたが、肝心の本人が、昴が許してくれない。 「毎日だなんて、身が持たないよ」  そんな事を言って、焦らしてくる。

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