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第四章・20
長く続いた暁斗の射精がようやく終わり、軽く腰を揺すってやると、昴の性器から再び露が漏れ流れた。
内に挿れたまま腰を擦りつけ、二人の体の間に溜まった精液で遊ぶと、昴はその感触に身をすくめ暁斗に抱きついてきた。
「もぅ。もう……ダメ。暁斗、もう……ダメ……ッ」
必死の哀願に、暁斗はようやく昴から引き抜いた。
彼の体内には納まりきれなかった暁斗の精が、とろりと溢れ出てくる。
暁斗はそれを手にすくい、昴の精と混ぜ合わせた。
彼の白い下腹の上に掌を滑らせ、その上で混ぜ遊んでは塗りたくった。
「ゃだッ」
粘っこい感触は、一度退きかけた熱を再び引き戻してくるのか、昴は何度も引き攣っては跳ねた。
暁斗の懐の中で、余韻と言うには激しい刺激に悶えた。
はぁはぁと速く短く吐き出される喘ぎは、なかなか治まらなかった。
昴は時々小さな声を漏らし、そのたび暁斗にすがりついた。
暁斗はもう何も言わず、ただ彼の髪を撫で梳いた。
小さな声を聴くたびに、バラのはなびらに似た柔らかさを持つ髪の香りを、深く吸った。
昴の髪は、やはりバラの香りがした。
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