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第四章・22

 どういう風の吹き回しです、と重ねて問うたら、こんな答えが返ってきた。 「昨夜は、一方的に苛められちゃったから。今夜は、僕が暁斗を苛めてやるんだから!」  でも、気が向いたら、だからね、と一言添えて去ってゆく。  くりッ、といたずらっぽいまなざしを残して、颯爽と昴はダイニングを去ってゆく。  はてさて、どんな眼に遭わされるのやら。  顎をひとつ撫で、暁斗は苦笑いした。 (では、その気になるような仕掛けを打たねばな)  暁斗は、花を摘みに行く。  初夏を飾る、ノイバラの可憐な花束を作るため野を探す。

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