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第六章・18

 唇をぺろりと舐め、喉仏をひくりと動かし、暁斗はいっそう深く腰を穿った。  ぐちゅり、ぐちゅり、ぐちゅり、とひどくいやらしい水音が響き渡り、昴は震えた。  バラの香で清めたはずの寝室が、青臭い牡の匂いに満ちている。  そしてその中に、暁斗の匂いがする。 「暁斗ッ! もっと、もっと擦って!」 「……くッ!」  昴の悲鳴に、暁斗はついに弾けた。  10日以上堰き止められていた精が、濁流となって昴の中へ注ぎ込む。  熱い体液を昴の内へと渡し、暁斗の腰は震えた。 (言葉責めで苛めるつもりが、逆に煽られるとは)  涙を流し、肩で息をしながら、昴はまだうわ言をつぶやいている。 「暁斗……もっと……」  さらり、と髪を梳いた。  最初にしたように、頬に手のひらを当てると、安心したように眠ってしまった。 「悦かったですよ、昴様」  暁斗にも睡魔がやってきた。  素裸の昴を胸に抱き、満足げに瞼を閉じるとすぐに寝入ってしまった。

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