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第七章 新婚旅行に出発!

 だん、と激しい音を立てて、昴は大きなキャリーバッグを執事の暁斗の前に置いた。  暁斗はそれを黙って持ち上げ、もう一度昴の横に置きなおす。  だん、ともう一度激しい音を立てて、昴はキャリーバッグを暁斗の前に置く。  もう、何度同じことを繰り返しただろう。  いいかげん暁斗が口を開こうとしたその時、昴の方から、これまた何度聞いたか知れない言葉を放ってきた。 「僕も行く! 旅行!」 「ですから、旅行ではないと何度言ったらお分かりになるのです?」  暁斗は明日から研修へ行くことになっている。  長い研修だ。  前回の研修は10日程度だったが、今回は1ヶ月以上帰って来ないのだ。 「一ヶ月も一人で旅行なんて、ずるい!」 「研修です」 「じゃあ、僕も一緒について行く!」 「執事の研修です。御主人である昴様は参加できません」 「そしたら、一ヶ月留守にして暁斗と同じ場所を旅行する!」 「困らせないでください」

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