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第6話
「さっきは悪かったな。寄っていかないか? お茶でも淹れるからさ」
その顔は、悪いと言いながら全く悪びれた所がない。
やっぱり何も感じてないんだ。
ここで、自分だけ相手を意識して逃げ出すのは癪だ。
「じゃあ、ご馳走になろうかな」
「どうぞ~」
一真の軽い口調に、光はすっかり心を緩めていた。
彼の部屋に、何のためらいもなく足を踏み入れた。
奥に進む光に気づかれぬよう、一真はドアに鍵をかけた。
これから、長い夜が始まるのだ。
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