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第7話

 一真が出した紅茶は、美味しかった。  ほんの一口のつもりが長居をしてしまった光は、瞼が重くなってきた。  落しそうになったカップに、一真が慌てて手を伸ばす。 「よかったら、ベッド貸すぜ?」 「ありがとう」  気軽な言葉に、気軽に返す。  少しだけ、休ませてもらおう。  ひと寝入りしてから部屋へ帰ろう。  光は一真に誘われるまま、寝室へ入った。

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