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第一章・11
「……」
おとなしくなってしまったパッサカリアに、ジンガラは遠慮なく被さっていった。
「ん~、いい子いい子♪」
また舌を噛まれるのはごめんなので、ジンガラはもうキスは諦めその美しい肢体を味わうことにした。
白磁の肌は、絹のような手触り。舐めるとほのかに甘い味までするようだ。
それに、この何とも知れない良い香り。
これまで抱いてきた女や男の中でも、極上Sクラスの体だ。
(もしかして、いいとこのお坊ちゃんなのかな?)
しかし人間、どんな階級だろうがやることは一緒なのだ。
「俺様さ、こう見えてもフェアな主義。どういう人間でも差別はしねえから」
その言葉に、ひきつっていたパッサカリアの顔が、ようやく緩んだ。
「さっきの……歌でも、そんなこと言ってた」
「あぁ? もう覚えてくれたの? 全くファンはありがたいねぇ」
ぐりッ、とジンガラの太い指がパッサカリアの後膣に捻じ込まれた。
「んんぅッ!」
「キッツきつ。やっぱ、何か潤滑剤がいるかな~」
手近なテーブルにあったポケットウイスキーの瓶から酒を含むと、ジンガラはぷうッ! と霧状に吹いてパッサカリアの秘所を濡らした。
「コレなら、万が一傷がついても消毒できるだろ」
俺様、天才~、などといいながら、体内の指をどんどん増やしてゆくジンガラ。
抜き差しされるたびに恥辱と異物感がパッサカリアを襲ったが、眼を硬く閉じ、唇を噛んで耐えた。
「じゃあ、いくからね。カワイコちゃん♪」
引き抜かれた指の代わりに、別の硬いものがあてがわれてきた。
(もう、ダメだ……)
歯を食いしばり、パッサカリアは覚悟した。
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