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第一章・29
ひくん、とパッサカリアの体が跳ねた。
時々、こうして体内の一部分に指が当たるとひとりでに体が動く。
ひとりでに声が漏れる。
「あぁ! んぁ。はぁ、はぁ、あぁあ……」
「ここ、気持ちイイだろ?」
ぐちゅん、と音を立ててジンガラの太い指が体内を探る。
ローションでぐちゃぐちゃになったパッサカリアの後膣を、指で犯してくる。
内に今、指は何本入っているんだろう。
それぞれが、ばらばらの動きで責めてくる。奥深くまで、弄られる。
「あッ、あッ、もう、やめて。お願い、赦して」
「もう我慢できねえ、ってか? いいかげん欲しい、ってかぁ?」
「ちッ、違……あぁああ!」
「あ~あ、ぐちょぐちょのどろどろだよ、王子様」
パッサカリアは羞恥に身をよじった。
恥ずかしい。
恥ずかしい。
思えば、ジンガラと顔を合わせるのはこれでわずか二度目なだけなのだ。
それなのに、こんなに感じて漏らしてしまう自分がはしたない。
「うっ、ううっ、くっ……」
「あれ、泣かせちゃった」
泣くなよ~ぅ、とまた頬擦りしてくる。
一体どうして、この男はこんなに頬擦りが好きなのか。
「仕方ねえ。もっとイイ声で啼かせてやるよ」
指がようやく引き抜かれたが、すぐにもっと太くて硬いものが挿入ってきた。
つぷ、と先端を入れると浅いところで何度か出し入れし、ずん、と深く押し込んできた。
「んああぁああ!」
「ほ~ら、いい声♪」
奥まで貫かれ、勢いをつけて引き抜かれる。
内壁がそれにつられて擦られると、ぞくぞくする快感が這い登ってくる。
ギリギリまで抜かれ、再び挿れられる。
強く、激しく、腹の中まで突き通す勢いで、穿ってくる。
「ああッ! あ、あ、ああッ! あぁあ!」
「あぁ、すっげえカワイイ。もっと啼いて、姫♪」
「姫、じゃ……、なぃ……ッ」
でも姫だも~ん。俺のお姫様だも~ん、と歌うように軽口を叩きながら、ジンガラはずんずん突いてくる。
逆に調子づかせてしまったようだ。
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