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第二章・5
「ね。食べたかったでしょ~?」
「うん……でも、二つもなんて食べきれない。それに、これは少し甘すぎないかな」
「え。シングルがよかった?」
ふと見ると、自分のアイスとジンガラの持つアイスとは様子が違う。
「ジンガラのアイス。それは何だろう」
「うん? 俺はロッキーロードとジャモカアーモンドファッジ。パッサカリアちゃんは、ベリーベリーストロベリーとラブポーションにしたよ。イメージぴったりだろ?」
「そっちの方がいい。交換して」
「ええッ!?」
いや、それはないでしょ、とジンガラは情けない顔をした。
「王子様は、ストロベリーでしょ。やっぱ」
「勝手に決めつけないでほしい。私は甘くないコーヒーなどのフレーバーが好きなんだ」
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