42 / 104

第二章・7

「今度は、私も店に行ってみたいな。いつか、連れてってくれると嬉しいよ」 「あぁ、近いうちに行こう」 「それはそうと」 「ぅん?」 「いつまでしゃがみこんでいるのかな。それに、私の脚を撫でまわすのはいいかげんよしてほしいんだけど」 「だって、アイスが食えなくなっちゃったんだから、別のおいしいもの食べたいな、なんて♪」  狭い車中で体を折り曲げ、ジンガラがパッサカリアの太腿に頬ずりしてくる。  膝頭を爪でかりかり擦られると、下肢にどんどん疼きが這い上ってくる。 「んッ、や! ちょっと、こんなところで!」  ばたん、と突然助手席のシートが倒され、パッサカリアは焦った。  すぐにジンガラが上から被さってきて、唇を塞がれた。

ともだちにシェアしよう!