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第三章・4

「それから……こちらでございますが……」  恐る恐る侍従が渡してきた写真には、どぎつい色をした丸い物を前に笑っているジンガラとパッサカリアの笑顔が写っていた。 「何だ、これは!」 「その……アイスクリーム・ショップで隠し撮りした、現在のパッサカリア様のお姿でして」   こんな下品な色をしたアイスクリームを、さらに下品な男と仲良く舐めているとは! 「おのれ、ドンガラ!」 「ジンガラ、でございます」 「解かっておる!」  おのれおのれ、このまま捨て置くものか、とフォルツァは怒りに震え、写真をびりりと破り捨てた。  半分だけ。  手に残っている半分の方には、パッサカリアの笑顔が。  フォルツァの、フォルツァによる、フォルツァのためのパッサカリア奪還作戦が、今まさに始っていた。

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