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ブレイズ、素敵な冬休み!・4

 その後はまた五人合流して軽めの食事をとり、もう一滑りした後で、キッズスペースにいたハスキー犬と戯れた。たっぷり遊んで汗もかいたし、お次は帰って温泉だ。  ホテルに着いてから浴衣に着替えて、早速五人で露天風呂へ向かった。岩風呂と檜風呂の二種類があり、取り敢えず檜を選ぶ。岩風呂は前に撮影で入ったし、後で入りたくなったら自由にいつでも入ればいい。それに今日だけじゃなく、明日もここに泊まるのだ。 「はあぁ、癒されるう」  軽くシャワーを浴びてから浴槽に入って肩まで浸かり、俺は腹の底から溜息をついた。思い切り手足を伸ばして目の前の景色を仰ぐ。澄んだ空気。陽が沈みかけた空も最高だ。 「少し早い時間だからかな? 誰もいないね、貸し切りみたいだ」  ふうと色っぽく息をついて、獅琉が濡れた前髪をかきあげる。白い肌にお湯が滑って行く様子が美しくてつい見入ってしまった。 「やっぱり温泉はいいな!」  竜介が寄りかかった浴槽縁に両腕を乗せて、「あー」と体を仰け反らせた。その隣では大雅が膝を抱え、心地良さそうに目を閉じている。 「何だお前ら、まるでジジイの集団だな」  前を隠そうともせず全裸でやってきた潤歩が、「はーどっこいしょ」と湯船に入ってきた。 「亜利馬、お前×××の毛は生えてきたのか」 「な、何言ってんですか潤歩さん……」 「前に撮影で剃ってから生えてこなくなったって、ボヤいてたじゃねえか」 「元々薄い方だもんね、亜利馬は」 「獅琉さんも。そういう話題は無しでいきましょう……」  温泉の熱さとは別の意味で赤くなってしまいそうだ。  しばらくお湯に浸かっている間に、他のお客さんも何人か入ってきた。竜介と大雅がサウナへ行き、俺達も体を洗ってからシャワーを浴びて、最後にもう一度お風呂に入ってから湯船を出る。  赤くなった大雅を連れて脱衣所に入ってきた竜介が、珍しく困った顔になっていた。 「どうしたんですか竜介さん?」 「いや、……サウナで一緒になった人が、大雅にちょっかい出そうとしてたもんでな」 「ええっ。竜介が一緒で良かったね、大雅」 「ん」  獅琉がバスタオルを大雅の頭に被せる。大雅の目がトロンとしているところを見ると、恐らく竜介にカッコいいことを言われたのだろう。 「あー、すっきりして腹減った。飯食いに行こうぜ」  少し早いけれど、夕食は獅琉と大雅のリクエストによるカニ鍋だ。ホテル内に産地直送の美味しいカニ料理を出してくれるという店があると知って、早速みんなで行くことにした。  食べ終わったら部屋に戻って、ちょっとだけ仮眠を取った後でトランプ大会だ。まだまだ楽しい時間が待っている。五人みんなでカメラを気にすることなく遊べるということに、わくわくが止まらない。  みんなと一緒に同じ時間を過ごして楽しむこと。ブレイズの一員になれて良かったと思うのは、こういう時だ。

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