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第58話

 どうしたんだろうと思い、慌てて風呂場に行くと、びしょ濡れのままシュンが、俺の手をグッと掴んで俺を浴室場の中に引き込んだ。 「シュン、どうしたのさ?」 「大変、俺、もう我慢出来ない」  シュンが俺の手を引っ張って、俺の目を見つめた。 「ねぇ、触って」  熱を持って上を向いたシュンのものを触った。触った途端、それはビクンとして、シュンの口からは熱っぽい吐息が聞こえた。 「シュン、ちょっと待って。俺、パジャマ脱ぐから」 「早く」  俺は急いでパジャマを脱ぎ捨て、シュンの体を抱き寄せた。肌が触れ合うと、シュンが安心したように溜息を付いた。 「鷹人…すごく気持ち良い。こうやって抱き合ってるだけでも」  お互いの体を抱きしめあい、キスをする。穏やかだったキスが次第に深く激しくなり、唇の端から零れた唾液が、顎を伝った。 「なぇ、鷹人」  熱っぽい視線で見つめてきたシュンの身体から一度腕を離し、今度は背中から包み込むように抱きしめた。そしてシュンの手をとり、熱くなってるシュンのモノを一緒に握った。 「ん、鷹人」 「シュン、気持ち良いでしょ?」  シュンがコクンと首を振って頷いた。 「な、お願い」  シュン自身を優しく手で包み込んで、石鹸の滑りを借りて、刺激するとシュンが身体を俺にもたれ掛けて来た。シュンの左手が俺の腰の辺りを苦しげに掴んでいた。 「鷹人…ん」  あいている方の手で、シュンのツンと固くなった胸の先端を弄り、もう一方の手は焦らすように柔々と動かした。 「あっ、もっと…」  その声にあわせて、手の動きを激しくすると、シュンが甘い声を出して、絶頂をむかえた。  シュンの荒い息遣いを感じて、俺のは完全に元気になっていた。 病院で禁欲生活を送っていた俺は、昼間っからムズムズして、仕方なかった。そして俺は、無意識のうちそれを、シュンの身体に擦りつけていた。 「次は鷹人だよ。辛いでしょ? こんなになってるもんね」  シュンが振り向いて、俺の先っぽを指でツンツンと触った。 「うっ」  触られただけでイってしまいそだった。 ヤバイと思って焦って腰を引くと、シュンが急に俺の前にしゃがみこんで、両手を俺の太もも辺りに添えると、痛いくらいはりつめた俺のものを、根元の方からゆっくりと舌で舐めた。 「あっ。シュ、シュン?!」 「ん?」  上目遣いに俺のことを見て、シュンが小首を傾げていた。  マ、マジですか?  俺が何も言えないでいたら、そのまま俺のものを口に含んでしまった。 「うわぁ、ちょっと、あっ」  片手を根元に優しくそえて、シュンが一生懸命顔を動かしはじめた。風呂場に響く音がますます俺を興奮させていた。 「ちょ、ヤバイです。もう出ちゃいそう」  このままじゃ、シュンの口の中に出してしまいそうだったので、慌ててシュンの頭を離そうとした。でも、シュンはそのままもっと舌で締め付けてきた。その瞬間、俺のはシュンの口の中ではじけてしまった。 「ご、ごめんなさい」  焦っている俺をよそに、シュンは微笑んだまま、ゴクンって俺の精液を飲み込んでいた。 「謝らないで。俺がやってあげたかったんだから」  シュンがそう言って、キスをしてきた。自分が放ったモノの味と匂いがして、俺はちょっと眉をしかめてしまった。

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