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第6話

「ふ…… うんっ」  射精を許されない苦しみと、後孔を穿たれる愉悦。元々マゾではなかったのに、自由を奪われ犯される事に湊の体は興奮している。 「俺がアメリカに行ってる間、誰と遊んでたの? 安田課長? それとも…… まさか、あの娘を抱いたりした?」  (あざけ)るような海里の言葉に口枷をきつく噛みしめた。彼は、湊の事を遊び人だと誤解しているが、弁解するつもりはない。 「まあ、星川さんがどこで誰と寝ようが、金曜だけ空けといてくれれば、俺には関係ないけど」 「んっ…… うぅっ! 」  軽い口調で告げた海里は湊の耳朶へと犬歯を立て、痕がつくくらい強く噛んでから、膝裏を抱え軽々と体を持ち上げた。  そして、ペニスが抜ける寸前の所で見計らったように手を離し、男の割に貧相な体を長大なペニスで串刺しにする。 「ゔぅっ! 」  いつもとは違う彼の言動に怯えた湊は逃げようとするが、強い力で背後から抱かれ、そのまま下から突き上げられ、過ぎた快楽に痺れた体は人形のように翻弄された。 (どうして?)  縛られるのを望んだのは、確かに湊自身だが…… 射精することを抑制され、言葉汚く(なじ)られたことは今までにない。 「これは罰です。だから、明日の朝まで一回もイかせません」 「っ! …… うぅっ! 」  乳輪ごと尖りを強く捻り上げられて悲鳴が上がるが、彼は構わず湊の体の奥深くまでを激しく穿った。 (なんで…… こんな)  まず、罰の意味が分からない。普段温厚な性格な彼を怒らせたのなら理由はきっと自分の方にあるはずだけれど、それを聞くにも、謝罪するにも、今の湊には手段がない。 (やっぱり、もう…… 終わりに、しよう)  視界へと映る彼の右手に光る銀色のリングを見るたび、湊は決意を新たにするが、完遂(かんつい)できた試しがない。  だけど、今度こそ、彼と将来を約束している女性のためにも、けじめをつけなければならない。 「何、考えてんの? 」  冷たく響く海里の声。答えられない湊のペニスを、リングの光る右手が掴み、尿道口を爪で抉られれば、そこから生まれる痛みだけではない感覚に……はしたなくも淫らな体が悦ぶように戦慄(わなな)いた。

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