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シロクロメガネ②
本当に綺麗なものは一対でなくとも美しく、一対であればより互いを引き立てあって美しいのだと訳の判らないことを本気で思ったくらいだった。
それが今じゃどうだ。
中身を知ればセックスジャンキーのエロエロ兄弟。小学生かと思うほどの下ネタ好き。下ネタどころか快楽バカ。ところ構わずベロチュー。上の口だけくっ付け合うなら廊下でも教室でもグラウンドでも場所はお構い無し。ちょっと人気が少ないかななんて思っちゃうような場所なら亀さんがお口クパクパさせながらディープキスして涎だらだら。
「本番は保健室か屋上か校舎裏くらいでしかしないよ」
なんて一見シロよりマトモそうなクロがしれっと言っちゃう辺りサイアクだ。
それじゃあ教師はなにしてるかって?
はじめはよかった。
ちゃんとセイトシドーとしてくれる教師がいた。ダメなものはダメ。
同性愛とか近親相姦とかそこがダメとじゃなく、学校でエッチなことしちゃダメ。ってちゃんと指導する人がいた。
そして、シロクロはちゃんとそれを『面倒臭いな』と感じていた。
そこで『面倒臭いから学校では我慢しよ』となっていれば平和だった。
そうならないのがシロクロで、そしてさらに、彼らには類い稀なる『魔性の美』があった。最早笑うしかない。
面倒くさいならセンセーも巻き込んじゃえばいいじゃん?
倫理観とか常識とかモラルとかぶっ飛んじゃってる双子は二人でモーションかけて見事ノンケの生徒指導教師(体育科)を性と指導。新しい性をシドーされて見事に方向転換。
掘られる快感を覚えちゃった細マッチョ爽やか先生は今じゃゲイビの表紙飾って白い歯で笑ってる。
先生だってまさか男子校で自分の天職を転職させられるとは思っていなかったに違いない。
人生の方向転換を余儀なくされた先生を哀れむよりも自分の身に起きてることを懸念した方がいい。
「で、三者面談には応じるの?」
「断る」
「ふぅん」
シロは大きな目をくるんと見開いて考えるように斜め上を見た。
「じゃあ、クロに来てもらおう」
そもそも今回の発案は俺じゃないしね。にっこり笑ってシロはメガネの前の席に座る。
真っ白な肌は血管が透けて蒼い。赤い目がキラキラと輝いていた。
「大丈夫。エネマグラと尿道バイブで前立腺ごりっごりに潰されながら数学の授業受けるの、たぶんスッゴく気持ちいいから、それはそれでおすすめだよ」
赤い目うっとり蕩けさせたシロに戦慄しながらメガネは自分の保身においてどちらがより軽傷で済むかを考えた。
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