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第4話
自分の前で無神経にはしゃぐ直人を見て、彼のいない所で落ち込んでいた。
夜中にこっそり、枕を涙で濡らしたこともある。
そして、毎度直人が振られるたびに、驚き、安堵し、万歳をしてきた。
「一番近くで自分を見てる存在に、早く気づいて欲しいな」
しかし、今回は直人もひどく落ち込んでいる。
彼の暗い顔など、見たくはないのだ。
「2か月、かぁ」
梓は考えた。
直人の言う通り、嫌な部分が見えてきちゃったのかな。
「直人に嫌な部分を見つけるなんて、成ってないんだ。女子は」
自分の嫌な部分は棚に上げて、相手にばかり理想を押し付ける。
そんな残念な女の子とばかり付き合ってきたんだろうか、直人は。
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