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第二章・3

「熱ッ! 熱つッ!」  ルドーニを見ると、やたら嬉しそうな顔をして熱い熱いと言いながらハフハフやっている。 「熱いのか?」 「いや、平気平気。ラザニアはさ、こうやってふうふう言いながら食べるのが最高なんだよな~」  むむッ、とヴァフィラは口をへの字に結んだ。 「私のは、それほど熱くはないが」 「だってさ、ヴァフィちゃんは猫舌だろ? ちゃんといい具合に冷ましておいたからさ」  むむむッ、とヴァフィラはへそを曲げた。 「子ども扱いするな! 私だってそれくらい平気だ!」 「え。無理だって」 「無理じゃない! 平気だ!」 「じゃあ、一口食べてみるか?」  望むところだ、とフォークをルドーニの皿に突き立てたヴァフィラは、たっぷりとラザニアを掬い取った。  糸を引いて伸びるチーズが実においしそうだ。

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