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第三章・5

「悪い病気なんじゃねえの」 「うゎ、笑えねえ」 (病気!?)  ヴァフィラは眉をひそめた。  あのルドーニが病気。  突いても死なないような、あの男が病気?  何の病気だろう。治るのだろうか。  ヴァフィラはもう、その場に潜んでいられないくらいそわそわしてきた。  早く確かめねば。そして、治療を勧めなければ。 「確かに病気だな。しかも、不治の病」 (不治!?)  ヴァフィラは青くなった。  まさか、治らない病などとは。  脚が震える。  柱に身を預けないと立っていられないくらい、気が動転した。 「そうだな。あれは不治の病だな。どんな名医でも治せないな」  あぁそんな、とヴァフィラは手で口を覆った。  どんな名医でも治せないとは!   治す方法は、他にないのか!?

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