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第四章・7
「何かな。その質問とは」
「ヴァフィラ、お前はどこをどう弄ってもらえば、気持ちが悦いか?」
「うッ!?」
かっ、とヴァフィラは耳まで赤くなった。
ななな何という質問を!?
返答しかねているヴァフィラに、ライファは無邪気に畳み掛けてくる。
「やっぱり乳首かなぁ。俺にはそれくらいしか思いつかん。だったら、どうすれば一番感じるのかな?」
「どう、って」
「吸うとか、舐めるとか、齧るとか、いろいろあるだろ? お前はどれが好きかな」
「まッ、待ってくれライファ!」
ライファの放つエロワードを聞いているだけで、ルドーニの唇が、舌が、歯先の感触が浮かんでくる。
体の奥がじんじんと昂ぶってくる。
ヴァフィラは腹から絞り出すように、必死で逆に問うた。
「待ってくれ。いきなり何て事を。まさかお前、私をそういう眼で!?」
これにはライファの方が慌てたように、ぶんぶんとかぶりを振った。
「いや、そんな意味ではなくて! 実は、俺にも大切な人間ができてな。でも、どうすれば悦ばせてやれるのかが解からないんだ。経験不足、というやつでな」
いくら考えても解からん、とため息を吐くライファの顔はまるで幼く、他意はない。
しかしながらヴァフィラはもういたたまれなくなってしまって、早口で精いっぱいの助言をライファに投げかけた。
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