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第五章・12
「私だって、お前の事が好きなんだ」
はいはい、とルドーニはヴァフィラの鎖骨を優しく噛んだ。
でも、それは口にしなくても解かる事。
そして、惚れた弱みは俺の方がずっとずっと深いのだ。
体をほだしていこうとルドーニが舌を這わせ始めると、ヴァフィラはなぜか身をよじってそれを避けた。
「本当に、ちゃんと解かっているのか? 私がお前を好きだという事が」
ルドーニは、柄にもなく赤くなった。
こうも好きだ好きだと連呼されると、照れてしまうじゃないか。
意地になっているんだな、と受け止めると、ルドーニはいたずらっぽく笑った。
「俺がどのくらいヴァフィラの事が好きか、っていうと」
ルドーニは体を大きくずらし、ヴァフィラの中心に顔を埋めた。
「これくらい好きなんだぜ? 解かってんの?」
「なッ!? ルドーニ、待っ! ああッ!」
あろうことか、ルドーニはヴァフィラのペニスに口づけ、咥えこんできたのだ。
信じられない。
ヴァフィラは、体を跳ね上げた。
「あッ! んぁ、あ。はぁッ!」
初めて経験する愛撫に、ヴァフィラは悶えた。
ねっとりと絡みつく舌の感触。
唇の締め付け。
吸い上げられるたびに、魂がそこから抜け出してしまいそうだ。
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