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第六章・5
「なんて言って断られるんだよ」
「危険日なんだ、とさ」
ぷう、とグラフコスは紅茶を吹いた。
女好きのルドーニが夢中になること自体おかしいと思っていたが、まさかヴァフィラは本当に女だったのか!?
「いや、そうじゃなくって!」
慌てるグラフコスに、ルドーニは補足を加えた。
太陽や月、星の巡りで、自分たち魔闘士はそのオーラに強弱が現れることがある。
そして今、ヴァフィラのオーラはかつてないほど高まっているのだ、と。
「自分自身の毒性も高まっているだろうから、近づくだけでも危険なんだってさ」
なるほど、と納得したグラフコスに、ルドーニは泣きついた。
「もう2週間以上ヤッてないんだよ~。俺、もう我慢も限界なんだよ~ッ!」
「しょうがない奴だな。久々に遊びに行くか」
話の流れからして、遊びと言えば女遊びだ。
ヴァフィラだけが特例で、ルドーニはあいかわらず女の子が大好きなのだ。
そんな彼と妓館に繰り出すことは、ルドーニがヴァフィラといい仲になってからも続いていた。
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