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第六章・25
吐精の予感が湧き上がってきた。
このままだと、口の中へ!
だが、ヴァフィラはやめるどころかさらに深く咥えこんできた。
いいから。
ルドーニ、いいからそのまま。
無言の返事が伝わってくる。
「ヴァフィ、ラッ!」
ついにルドーニは、ヴァフィラの咥内にその昂ぶりを吐き出した。
口中に放たれたルドーニを、ヴァフィラは大きく喉を動かして飲んだ。
急いで飲まないと、次から次に溢れてくる。
少し唇の外に逃がしてしまったが、なんとか全て飲み終えた。
息を吐いて見上げると、ルドーニは実に申し訳なさそうな顔をしている。
まるで、いたずらを咎められた子どものようだ。
「ごめんな、ヴァフィラ。まずかったろ?」
「変な味がした」
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