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第六章・28

「あ、あぁあ、だめッ」 「気持ち悦すぎて、ダメ?」 「あッ、やッ。ぃやぁ……」 「イヤになるくらい、悦い?」  ヴァフィラのイヤと言う声には、なまめかしい媚が絡みついている。  ルドーニはすっかり嬉しくなって、さらに奥へと腰を進めた。  一度内で達しているので、内壁は滑らかにルドーニを迎え入れてくる。  奥へ、奥へといざなってくる。 「いいよ、ヴァフィラ。とっても素敵だ」  「うぅっ、ん! んああぁあ!」  たっぷりと腰を使い、ヴァフィラの奥の奥まで拓きつくし、ようやくルドーニは吐精した。  荒く激しく息をつくヴァフィラを、両手でしっかりと抱きしめる。  肌を通して、鼓動が伝わってくる。  昂ぶりがなかなか治まらず、時折声を出して喘ぐヴァフィラの髪を撫でた。  大丈夫か、と尋ねようかと思ったが、やめた。  一生懸命がんばって、俺を満足させてあげようと文字通り身を粉にしてくれたのだ。  いまさら体をいたわっても、かえって失礼というものだ。  言葉の代わりに、ルドーニはサイドテーブルに腕を伸ばし、絹のハンカチを手に取った。  ヴァフィラのものを、優しく拭き清めてゆく。  これでおしまい、の合図。  満足だ。  もう、充分。

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