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第七章・15
しかし待てよ、とヴァフィラの耳に舌を這わせながらルドーニは思った。
(確かにひどい言われようではあったな)
何よりこたえたのは『私はもう用済みだな』との言葉。
そんなふうに、自分がヴァフィラのことを軽く考えていると思われるのは心外だ。
これはお灸をすえてやらねばなるまい。
にやり、と笑ったルドーニの顔は、ヴァフィラには見えない。
耳たぶをゆるく噛まれ、身を震わせるかわいい姿。
ちょいといじめてやるかな、とルドーニはヴァフィラの弱点である耳をひどく執拗に嬲った。
耳孔に細く尖らせた舌を伸ばし微妙な刺激を与えながら、時折熱い息を吹きかける。
そのたびに、ヴァフィラは甘い声を漏らして身悶えた。
美しい白い肌が、薔薇色に染まってゆく。
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