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第七章・27
隠さなくても解かる、とヴァフィラは唇を噛んだ。
そう。あの月がまだ西の空で細く輝いていたときよりも、ずいぶんと服の腰周りが苦しくなっているのだ。
そんなことを気に病んでいるのか、とルドーニは苦笑いした。
言われなければ全く解からないくらい、微々たるものなのに。
「言われてみれば、ちょっとふくよかになったかも」
「やっぱり!」
振り上げられた腕をつかんで、ルドーニは引き寄せささやいた。
「運動すれば、元のように痩せるんじゃない?」
「運動なら、毎日やっている。私は修練を欠かしたことなどないのだぞ」
「夜の運動♪ 今夜あたり、どう?」
「……!」
真っ赤になって黙ってしまったヴァフィラの腰を引き寄せ、ルドーニは優しく口づけた。
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