171 / 459
第八章・12
「ん、おいしい♪」
いたずらっぽく片目を閉じ、今度はルドーニがサワークリームに指を入れてすくうと、ヴァフィラの方へ差し出した。
「すごく美味い。ヴァフィちゃんも味見してごらん?」
ためらうように、舌が伸びてくる。
指先だけ、ちろりと舐めるヴァフィラの口の中に、ルドーニは自分の指をねじ込んだ。
「ちゃあんと味わって」
「んっ、ぅ」
ぺろぺろと舐めてくるヴァフィラの舌に、指を擦り付ける。
そうしながらぬぷぬぷと唇から抜き差すように指を動かすと、ヴァフィラは震えた。
耐え切れず、必死で口を離したヴァフィラの唇にすぐさま次のクリームを塗りつけ、ルドーニは自分の唇を重ねた。
「あッ、んぅ。ふッ」
慌ててもがくヴァフィラを抱きしめ離さず、ルドーニはその唇を、舌を味わった。
サワークリームと唾液が混じりあい、顎を伝う。
それも舌腹で大きく舐めあげ、ヴァフィラの口の中へと再び戻す。
ちゅっ、ちゅく、くちゅん、と艶めかしい水音が静かな台所に響く。
息を継ぐ合間に漏れるヴァフィラの甘い声が響く。
ともだちにシェアしよう!