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第八章・12

「ん、おいしい♪」  いたずらっぽく片目を閉じ、今度はルドーニがサワークリームに指を入れてすくうと、ヴァフィラの方へ差し出した。 「すごく美味い。ヴァフィちゃんも味見してごらん?」  ためらうように、舌が伸びてくる。  指先だけ、ちろりと舐めるヴァフィラの口の中に、ルドーニは自分の指をねじ込んだ。 「ちゃあんと味わって」 「んっ、ぅ」  ぺろぺろと舐めてくるヴァフィラの舌に、指を擦り付ける。  そうしながらぬぷぬぷと唇から抜き差すように指を動かすと、ヴァフィラは震えた。  耐え切れず、必死で口を離したヴァフィラの唇にすぐさま次のクリームを塗りつけ、ルドーニは自分の唇を重ねた。 「あッ、んぅ。ふッ」  慌ててもがくヴァフィラを抱きしめ離さず、ルドーニはその唇を、舌を味わった。  サワークリームと唾液が混じりあい、顎を伝う。  それも舌腹で大きく舐めあげ、ヴァフィラの口の中へと再び戻す。  ちゅっ、ちゅく、くちゅん、と艶めかしい水音が静かな台所に響く。  息を継ぐ合間に漏れるヴァフィラの甘い声が響く。

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