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第八章・24

「ルドーニ、どうして……」  悦に飛びながらも、ヴァフィラがすがるような眼を向けてくる。  どうしてこんな真似を? そう言いたいに違いない。  は、と我に返るとテーブルの上はがちゃがちゃに乱れ、クリームと精液にまみれたヴァフィラが苦しげに喘いでいる。  急に、ルドーニは顔に血が昇るのを感じた。  俺としたことが、なんて子どもじみた真似を。  だが、ここまで恥をさらしてしまったのなら、後はもう素直になるしかなかった。 「ヴァフィラ。あいつの事、どう思ってんの?」 「あいつ?」  しばらくぼんやりと考えた後、ヴァフィラはようやく思い当たった。  さっき一緒だった、神官。    もしかして。  もしかして、ルドーニ妬いてるのか?   そう考えると、彼のひどくいやらしい責め方も合点がゆく。  突然むしゃぶりついてきたのは、私が心変わりしたのではと不安だったのか?

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