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第八章・25

「馬鹿な。何とも思ってない」 「ホントに?」 「くどい」 「じゃあ……ヴァフィラ、俺の事好き?」 「……好きだ」  妬いてくれたのか? とヴァフィラが静かに問うと、ルドーニは小さくうなずいた。  そしてもう一度キスをし、強く頬ずりした。  結局、ジャガイモはルドーニが茹でることとなった。  サワークリームと精液でぐちゃぐちゃになってしまったヴァフィラは、そのまま再び浴室へと直行しなければならなかったからだ。  茹でたての熱々のジャガイモ。  ほくほくと味わいながら、ヴァフィラは口を尖らせた。 「せっかくサワークリームを用意していたのに」  まさか、ジャガイモではなく自分に塗られて食べられることになろうとは。

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