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第九章 二人でお茶を

 自らの動きに合わせて、耳慣れない金属音が聞こえる。  魔闘士・ディフェル宅の寝室。    新しいものに興味をそそられることの多い彼の新しいベッドは、金属のフレームを持っていた。  この上で愛し合うのは、まだ2度目。  慣れ親しんだ木製のフレームよりも甲高い、その無機質な響きに反抗するかのように、ナッカは一層深く腰を穿った。 「……ッあ。ぁ……」  密やかに漏らされる、ディフェルの甘い声。  白い喉が仰け反り、そこにナッカはむしゃぶりついた。 「ディフェル……ディフェル、ディフェルッ……!」  首に耳、肩に腕と甘噛みしながらナッカは、ただひたすらディフェルと交わる。  獣じみた、俺の息。俺の動き。激しい愛撫。  この胸はひどく脈打ち、はちきれんばかりにディフェルへの愛でいっぱいなのに、彼はただ静かにそれを包み込み、受け止める。

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