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第九章・28

「はッ、放してくれ。ルドーニ! 私は、水浴がしたい」 「まぁ、待ちなって」 「触るなぁ! やッ! あ……」  首筋に埋められたルドーニの顔。  彼の髪が鎖骨にあたり、その柔らかな獣の感触にヴァフィラは震えた。  優しく首筋から耳に上って口づけを落としてゆくルドーニ。  滑らかに踊る、舌。 「だめ……ッ! 嫌、だッ!」  ルドーニの愛撫は欲しくてたまらないのに。  体はもっとと悲鳴を上げているのに、ヴァフィラはルドーニを押しやり、必死で抵抗した。  こんな、淫乱な。  いくら何でも、ふしだらすぎる。

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