215 / 459
第九章・30
「ヴァフィラ、俺が欲しい? ん?」
「……」
「言葉、いらないから」
「……」
目を堅く瞑り、ヴァフィラはこくりと頷いた。
みるみる赤味を増してゆく頬がかわいい。
あぁ、もう何もかもくれてやる。
俺のすべてを、ヴァフィラ。お前に全部くれてやる。
ルドーニの言うように、すでに言葉はいらなかった。
二人、しっかりと抱き合い、唇を重ねた。
互いを貪り合うような、熱く激しいキスをした。
ともだちにシェアしよう!
fujossyは18歳以上の方を対象とした、無料のBL作品投稿サイトです。
215 / 459
ともだちにシェアしよう!