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第九章・38

「あぁ、やッ、あ! あぁ、ッんぁぁあ! はぅ、はッ、あぁああ!」 「イッたか? ヴァフィラ。 また?」 「やぁあ……ッ。も……許し……、あぁッ、ンんぅッ!」   何度も何度も深く、強く、激しく揺さぶられ続けた果てに、ようやくヴァフィラは許された。  ルドーニの熱が、甘苦い滾りが、どくりどくりと体内に注がれてきた。  彼の脈を感じながら、ヴァフィラもまた果てていた。  熱い、焼けつきそうな、それでいて甘く溶け落ちてしまいそうな、この体。  この意識。  あぁ、もう何も。  何もいらない。  ルドーニがいてくれれば。  ヴァフィラがいてくれれば。  半ば膿んだような心地で、二人は縺れ合ったまま深い深い眠りについた。

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