223 / 459
第九章・38
「あぁ、やッ、あ! あぁ、ッんぁぁあ! はぅ、はッ、あぁああ!」
「イッたか? ヴァフィラ。 また?」
「やぁあ……ッ。も……許し……、あぁッ、ンんぅッ!」
何度も何度も深く、強く、激しく揺さぶられ続けた果てに、ようやくヴァフィラは許された。
ルドーニの熱が、甘苦い滾りが、どくりどくりと体内に注がれてきた。
彼の脈を感じながら、ヴァフィラもまた果てていた。
熱い、焼けつきそうな、それでいて甘く溶け落ちてしまいそうな、この体。
この意識。
あぁ、もう何も。
何もいらない。
ルドーニがいてくれれば。
ヴァフィラがいてくれれば。
半ば膿んだような心地で、二人は縺れ合ったまま深い深い眠りについた。
ともだちにシェアしよう!