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第十章・13

「ダメだ。二、三日は横になっていろ」 「大丈夫だって」 「だ・め・だ」  そんなやりとりも、甘酸っぱくて心地よい。  何だか、むずがゆくなるような、照れくさくってどうしようもないような、それでいて、とても愛しい時間。  そして、このひとときは初めて味わうものではない。  子ども時代、をルドーニは思い出していた。  独りで、スラム街を巣にしていた時期ではない。  その後、魔闘士・イジェスに正式に弟子として引き取られてからの事だ。

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