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第十章・19

「ん、ふッ。ぅう、ん」  腰がゆるやかに動く。  あふれた唾液が内股に流れる気配を感じ、ぞくりと身を震わせた。  眉根を寄せ、苦しげに囁いた。 「ル……ドーニ、駄目だ。出そう……だ」  その言葉に、ルドーニは口を離した。  代わりに手を添え、包み込むように擦ってくる。 「あ、あっ、あッ」  ひくり、と軽く震えた後、吐き出した。  すぐに淫液が、あわただしく後ろに塗りたくられる。  生温かい感触。  ヴァフィラは、自然と這う姿勢を取った。  横向きに顔を伏せ、ルドーニを待った。  ぬぷり、と指が入れられてくる。  あぁ、もうそのまま挿入ってきてくれてもいいのに。  それでも、ちゃんと慣らしてくれるルドーニの指が嬉しかった。  一本、二本と増やされてゆく指の心地が嬉しかった。

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