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第十一章・21

 俺を家族の一員に加えてくれ、なんて、まるでプロポーズのセリフだな。  夜、同じベッドに二人で横たわりながら、ヴァフィラは昼間のルドーニの言葉を思い出していた。  すると、今夜は初夜、ということか?  そう考えると、交わしなれた口づけもなんだか新鮮でくすぐったい。  そしてちょっぴり恥ずかしい。  なかなか唇を開こうとしないヴァフィラ。  だがルドーニは焦ることなく、ただ優しいキスを繰り返した。  ようやく薄く開いたヴァフィラの唇に、そっと舌を忍ばせる。 「ん……」  一度受け入れると、ヴァフィラは積極的に求めてきた。  柔らかな舌が、互いの咥内で踊る。  唇を離し、舌だけで愛し合う。  互いの唾液が交換される。  濡れたキスの音に、体を撫でまわすルドーニの手のひらに、どんどん昂ぶってゆく。 「あ……、はぁっ……」  いつもより控え目な、ヴァフィラの甘い声。  どこか恥じらいのあるようなその声に、ルドーニは酔った。  敏感な肌は、触れるだけで細かく震えている。  そんな感度のいい反応に、ルドーニは酔った。

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