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第十二章・4

「何か理由が?」 「ぅん?」 「いや、積極的だから。今夜のヴァフィちゃん」 「ふふふ。蜂蜜という媚薬が効いているんだ」  蜂蜜。  あ、とルドーニは思い当たった。 「もしかして、まだ覚えててくれた?」 「今まで忘れていたのは、お前の方だろう」  少し、きつく先端に吸いつかれた。  甘美な刺激にひくりと震え、ルドーニは幼い日のことを思い出していた。

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