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第十二章・6

 そんなある日。 「お前は本当に、魔闘士候補生なのか? あのイジェス様の弟子なのか?」  珍しく、ヴァフィラが返事をくれた。  話しかけたことは、朝食のパンが焦げてしまって苦かった、という全く別の内容だったのだが。 「おぅ。俺はそのうち、お師匠の後を継いで、最強の大魔闘士になるんだ!」  君と同じだ、と精一杯カッコつけたつもりだった。  だがヴァフィラは小さくため息をつくと、きりりと睨んできた。 「その割には、お前にはオーラを感じない」 「へ?」  そこで礼拝を終えた二人の師匠が、肩を並べて出てきた。

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